改めてバイオトイレのオガクズについて考えてみた
バイオトイレで使用するオガクズはいわゆる【鋸くず】といわれるものを使用します。木の種類は問いません。
種類よりも 大きさが重要で、1mmほどの大きさのものが最適とされており、
木の皮などが混じっていても問題はありません。
オガクズの変化を体験してみよう
バイオトイレの日常管理はオガクズの水分バランスを保つこと
(サラサラ状態の維持)が重要なポイント。
オガクズの状態を確認するには、柄杓などでオガクズを取って、重さを実際に感じてもらうことも判断材料となります。
また、手でオガクズをギュっと握ったときに塊になるとそれが「湿っているよ~」というサインです。
重さの変化に気づくためには新品のオガクズを柄杓で掬い、重さを覚えておくのがおすすめです。
例えば写真のオガクズ、新品で200gの重さでした。
(960㏄サイズの柄杓で掬った場合)
もしバイオトイレの使用目安を越えて使用し続けた場合、オガクズはどのように変化していくのかを実験してみました。
バイオトイレ管理の一助になれば幸いです。
オガクズがどれほどの水を吸収するのかを実験
★下準備
計量カップに1000ccのオガクズを準備します。
★実験一回目(200㏄の水)
準備したオガクズ(1000㏄)に200㏄の水を加えて混ぜます。
容積費20%となり、この水分量は1日50回使用できるバイオトイレ(S-25型、SW-26型など)に換算すると1日150回分、使用上限の3倍近い水分量ということです。
しかし感覚的には「ちょっと湿ったか?」程度です。
ぎゅっと握っても少し崩れます。
先の柄杓(ひしゃく)を例にとると200gであったものが約400gになっている計算ですね。
★実験二回目(累計400㏄の水)
さらに200㏄(累計400㏄)追加してみます。
容積比40%、使用上限の約6.5倍(1日50回のバイオトイレでいうと325回分)という水分量。
感覚的には「ちょっと重いな」という状態です。
握って手を離しても形を保っています。
先の柄杓の例ですと約600gですね。
★実験3回目(累計600㏄)
さらに200㏄(累計計600㏄)追加した状態です。
容積比60%。すでに限界を超えた使用量を想定しています。
(1日50回のバイオトイレで換算すると500回分)という恐るべき水分量。
かなり重量が増した感じになってきました。
握ると崩れず、手の形が残ります。
滴るかと思いましたが表面に水は出ていません。
先の柄杓に換算すると約800g…4倍ともなるとなかなかな重さですよね。
ちなみに、これ以上の水分を含んだオガクズを現場で交換したことがあります。柄杓ですくったときに、水が滴るほどの濡れ具合でしたが、それでも臭いが出てこないのは本当に不思議でした。(その状態になってしばらくたつとアンモニア臭が出てきますので、早めの対処が肝心ですね)
無敵か思えるオガクズ(+乾燥ヒーター)の吸収・再生能力もここまでいくと耐えられなくなりますが、取り出して乾燥さえすればまた使えるようになるという不思議さ。オガクズ恐るべし・・・。
※今回は実験なので使用しているのは水です。無臭です。
いかがでしょうか。
オガクズが湿ってきたときの判断基準としてご利用ください。
(あくまで判断基準の例としての実験結果を提示しております。
必ず手で握って確認することを推奨しているわけではありません。)
通常はバイオトイレを運転させてみたときのオガクズの動きと柄杓で掬い上げた際の重さでの判断が可能です。
実際の動きを確認できる動画
ここにオガクズが実際にバイオトイレの便槽の中で混ぜられている動画を用意しました。
正常な状態と水分過多状態のオガクズを見比べてみてください。
(※オガクズしか映っておりませんのでご安心ください。)
水分過多例の動画に映っているオガクズは明らかに茶色く変色しています。
「色」も一つの判断材料になりますね。お客様へのご説明時には「コーヒーの粉」のような色になれば交換時期ですとお伝えしています。
バイオトイレの使用目安はあくまで1日当たりの目安となっています。
そのため、使用回数が少ない日などがあると湿った状態のオガクズも乾燥が進み、正常な状態に戻ることもあります。
日々の管理で快適にお使いいただくための参考にしてみてください。
ちなみに・・・
累計600㏄加水したオガクズを先の計量カップに戻すと・・・
こんなに膨張してました!!!!!!!!!!!!!!
水分で木が膨張して膨らむのはカリクギのブログでもお伝えしている通りですが、あらためて見るとスゲ~と思う今日この頃です。
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