
みなさんこんにちは。床暖房・バイオトイレ担当のSです。
ダイチクの床暖房は、ヒーターの厚みが0.7mmの超薄型。床材もフローリングをはじめ、カーペットやタイル、畳まで幅広く対応しています。
今回は2023年11月24日から行っている、床暖房+無垢材フローリングの長期テストが13か月経過したため、その様子をまとめました。
この長期テストのブログが4回目の報告となります。以前のブログも詳しく紹介していますので、下記からご覧ください。

本ブログについて。
このブログでは床暖房の上に施工するフローリングについて、床暖房対応品を使用した場合と通常の非対応品を使用した場合にどのような影響があるかをお伝えするものです。
あくまで弊社事務所での実験結果を事実として公表するものであり、特定の床材をおススメしたりするものではありません。
仕上げの床材を選ぶにあたっての参考にしていただくことを想定しています。
計測データ
データは40カ所もの地点を1月ごとにデータを取ったため膨大になってしまいました。見やすいように各5地点をピックアップして説明を続けます。赤丸で囲った部分のデータを取り出してグラフ化します。



グラフをみて分かること
・全体的な動きとしては床暖房の対応品の方が変動幅が小さい。
・2024年3月まで縮んでいたのが伸びに転じ、10月からまた少し縮みだした。
・伸び縮みの動きに関しては大小の差こそあれ、どちらの床材も同じ時期に同じ動きを示す。

実際の見た目はどうか
実験開始から13か月が経過し、季節の移り変わりに応じて床材が伸び縮みすることが分かりました。その下に入っている床暖房ヒーターも問題なく動作をしています。実際の見た目はどう変化しているのか、現在のフロア接合部を拡大撮影したものがこちらです。

床暖房非対応品床材の隙間は1.8mmほど、床暖房対応品床材の隙間は1mmほどとなっています。また、〇印の部分はフローリング固定に使用した釘の頭も確認できます。

また、床暖房非対応品の一部、亀裂を生じている箇所がありました。
指でなでる、写真で見るなどでやっとわかる程度の微細なひび割れです。
無垢材特有の乾燥によるひび割れなのか、床暖房の熱が影響で割れたのかはわかりません。
計測データ(全てのデータ)
2023年11月~2025年1月の計測データは下記となります。

まとめ
およそ13カ月にわたって、床暖房が無垢材フローリングに与える影響を調べてきました。この実験は3年程引続きデータ取りを行う予定です。定期的にレポートさせていただきます。
無垢材について大工さんにお話を聞くと「木なので伸び縮みはするし、しなって音がしたり割れてくるのは当たり前」と言われます。今回の写真は縮んだ状態の写真ですが、今後湿気が増せば隙間も減っていくと思います。この伸び縮みするという木材の性質が、無垢材の良いところと言えるのではないでしょうか。
今回のブログは以上となります。このブログが床材選びの参考になれば幸いです。