バイオトイレって何だ?

みなさん、こんにちは。バイオトイレ担当のSです。

これからバイオトイレのブログをいろいろと書いていこうと思っています。

なるべくわかりやすくと思っていますが、時には専門用語を使ってしまうこともあるかもしれません。難しい部分は用語解説も入れつつ進めてまいります。

さて、バイオトイレ?何だそれ?ではないですか?日本国内では、ほぼ水洗トイレですよね。バイオトイレは水で流れません。そもそも水を使いません。ますますなんやそれ~?になっているのではないでしょうか。

バイオトイレを一言でいうと、自己完結で分解処理を行うトイレです。水洗トイレは水で流し、汚水処理場や浄化槽で川に流せるまで薄め、最終的には海に流しています。バイオトイレはその場でし尿を分解できるトイレです。すごいと思いませんか。

どうやって分解するの?

どうやって分解できるのか、さぞかしハイテクなマシーンを想像されると思いますが、原理はすごく簡単です。バイオトイレにはオガクズがたくさん入っています。そこにし尿を入れ、攪拌して酸素を取り込み、蒸発を促進させることで分解を行っています。そう、バイオトイレを動かすキモになるのは、オガクズの働きです。オガクズについても書きたいことはたくさんあるので、それはまたの機会として・・・。

し尿の分解をオガクズの中ですべて完結して行う。これがバイオトイレです。処理後のオガクズは堆肥として加工ができるのもバイオトイレの良いところです。

水を使わない?

バイオトイレはオガクズにし尿を入れて攪拌しているだけです。水で流す必要もありません。日本では水が豊富なため、あまり気にならないかもしれませんが、飲める水でし尿を流し、また処理場で大量の水を使用して川に流す・・・。じつはこの下水システムは水の豊富なところでしか使えません。

世界に目を向けると水不足が深刻です。砂漠化で川が枯れ、飲み水を得るために長距離を移動という話もテレビで紹介されています。そういった地域では水を使わないバイオトイレは非常に注目されています。

バイオトイレはSDGs(持続可能な開発目標)のNo.6「安全な水とトイレを世界中に」の一助となれるよう広めていければと思っています。

バイオって何よ?

バイオ(微生物の)トイレということでバイオトイレという言葉を使うようになってきました。私が仕事でバイオトイレを扱い始めたのは2007年ですから、かれこれ13年ですね。その頃はバイオトイレの謳い文句は、「腸内細菌」が分解をしてくれるというものでした。

最近の研究によると、腸内細菌はそんなに大きな仕事をしていないのがわかってきました。

し尿はほぼ水分(便ですら95%以上が水分)なので、オガクズに吸われ、分散することで肝心の「バイオ」な仕事をしているのは実はオガクズに元から住んでいる土壌菌類だというのがわかってきました。

バイオなトイレと言いながら、じつはそのほとんどが乾燥工程・・・。いささかショックでした。バイオトイレではなく、うんこドライヤーといっても過言ではない・・・。

最後は微生物分解をしていますから、この際バイオトイレで押し通すしかない・・・。ということでバイオトイレという名前でやっていきます。

バイオトイレの活躍するところとは?

そんなバイオトイレ。都会で見つけることはできません。法律上の問題もあり、下水道があるところには水洗トイレしか置けないという状況だからです。

しかし、バイオトイレ、水を必要としませんし、排水も出ません。ということでバイオトイレ活躍の場所はおのずと辺鄙なところとなります。山間部、排水が出来ないところなどです。

いままで仕事をさせていただいた現場はそういうところがほとんどです。山頂、山小屋、登山道のトイレ、港のへさきにあるトイレなど。世界遺産地域のトイレも4か所ほどお世話をさせていただいています。

まとめ

バイオトイレはオガクズを使い、水を使わず、し尿を自己完結で処理できる装置の事でした。

今後、処理に関する詳しいことや現場にまつわるあれこれなどを書いていこうと思っています。 バイオトイレの現場に関する話題は大量に持っています。今後のブログにもご期待ということで、今回はバイオトイレって何だ?でした。最後までありがとうございました

Twitterもやってます。⇓⇓

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