みなさんこんにちは。床暖房・バイオトイレ担当のSです。
ダイチクの床暖房は、ヒーターの厚みが0.7mmの超薄型。床材もフローリングをはじめ、カーペットやタイル、畳まで幅広く対応しています。
フローリングでも一般的な合板のフローリングだけではなく、無垢材の床材でも床暖房対応品であれば使用可能です。
今回は無垢材を床暖房に使用したときの床材の変化を長期にわたって確認するため、ダイチクの事務所に実験場を作り、長期テストをしている様子をお届けします。
無垢材のフローリングとは?
「無垢材」は一本の木から切り出された木材のことを言い、一方で薄くスライスされた木をボンド等で張り合わせたものを「集成材」と呼んでいます。
フローリングとして多いのは集成材になります。安価なことや集成材の特徴でもある曲がりや反りなどの変形が少ないということが多く採用されるポイントです。
無垢材のフローリングは高価な反面、ボンドなどで固められておらず、自然の風合いをそのまま感じられる床材として人気が高まってきています。
無垢材フローリングのメリット
・木目が美しい
・長年の使用により風合いの変化を楽しむことができる
・汚れが目立ってきた場合は削れば木目がよみがえる
無垢材フローリングのデメリット
・価格が高い
(集成材のフローリングに比べて約3倍。ダイチク調べ)
・使用状況などにより、反りや割れが出ることがある
実は敵対関係の無垢材と床暖房
無垢材のフローリングは床暖房との相性は良くありません。床材からみれば床暖房というものは床材に熱をどんどん送り込むので、床材を乾燥させ続けることに。乾燥は床材の割れを生み出す原因にもなってしまいます。
そのため無垢材フローリングには床暖房対応品として熱に強い加工をしたものを用意しています。床材の裏側に溝を作ることで曲がりへの強度を上げて対応しています。
長期テストで問題が無いかを試してみよう
無垢材のフローリングを2種類用意して床暖房を使用し続けた場合に変化が出るのかをテストすることになりました。
使用する床材はチェスナット(栗)の無垢材フローリング。床暖房対応品と非対応品を同じ条件下で床暖房として使用し、経過を観察することにしました。
断熱材の上に捨て貼りとなる合板を貼り合わせて下地を作りました。
その上に配線を通す溝を掘り、床暖房を施工していきます。
(施工の様子は床暖房工事の時と大差ないので今回は割愛いたします。)
もう一つ無垢材のフローリングで重要なことがあります。それは施工中のフロア材のクリアランス確保。気中の水分で伸び縮みするのできっちりと貼ってしまうと伸びるときの逃げ場が無くなって床材が盛り上がってきたり、乾燥するときに引っ張られ過ぎで割れてしまったりすることがあります。
フローリングを貼るごとにプレートを入れていくことで一定の隙間を確保しています。
で、仕上がった床がこちら。写真奥が床暖房に対応していない床材を貼り、手前側は床暖房対応の床材を施工しました。これから毎日営業時間中(9:00~18:00)に床暖房を入れて状況の変化を観察していきます。
写真の床に貼っている青いテープはその場所の床材どうしの隙間を測定する為に貼っています。これからも随時このテスト状況をブログにてお知らせしていく予定です。